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メタボ外来

メタボ外来では、生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症)など
患者様のケースにあわせて最適な診断治療を行います。

肝臓内科

メタボ外来では、生活習慣病(糖尿病、高血圧、高脂血症)など患者様のケースにあわせて最適な診断治療を行います。

肥満は、血糖値が下がらない・血圧の上昇・中性脂肪やコレステロールの増加といった生活習慣病と深いかかわりのあるリスクファクターです。近年、食生活の変化や運動不足などの影響で肥満者の割り合いが増えています、また欧米人と比べて、もともと肥満になりにくい日本を含む東アジア人では、少しの体重の増加でも糖尿病をはじめとした生活習慣病を合併しやすく、これらの肥満・生活習慣病はまた、脳血管疾患・心疾患・がんのリスクを高めることで知られています。当院では、それら生活習慣病を改善し、安心して明るく毎日を過ごしていただくためのメタボ外来を開設しております。医学・管理栄養学に基づきながらも、患者さま一人一人に合った無理のない治療を提案して参りますので、どうぞお気軽にご相談ください。食事療法(栄養相談)については、医師とともに、連携機関の管理栄養士にもサポート頂けます。

下記の項目でひっかかる方は、
メタボ外来がおすすめです

  • 健康診断などで糖尿病、高血圧、脂質異常症などを指摘されたことがある
  • ウエストが85㎝以上(男性)、90㎝以上(女性)ある
  • BMIが25以上の状態が続いている
  • ダイエットしたいが、リバウンドを繰り返している
  • 最近急激に体重が増えた
  • お腹が出ており、内臓脂肪が気になる
  • 食べることが好きで食事量を減らしたいけどなかなか減らすことができない
  • お腹が空いていなくても、つい間食をしてしまう
  • 運動不足を感じるが、どんな運動をしたらいいのか分からない
  • 医師、管理栄養士のサポートを受けたい

生活習慣病等の診断を受けていない方でも、気になる方や心配な方は、当院で検査・診断を受け、肥満外来を受診するということは可能です。適応となるのか分からないというときには、まずは一度、当院にご相談ください。

※ダイエットや美容のためだけに痩せたい方、食事療法・運動療法をまったくするつもりがない方、短期間で痩せたい方、健康上の問題がなく減量を必要としない方は治療適応がなく、健康保険も適用となりません。予めご了承ください。

当院のメタボ外来の特徴

即日検査も可能

事前に予約いただければ、即日検査も可能です。来院時に、身長・体重・腹囲・体脂肪率を測定し、発症リスクが高い方は、糖尿病の即日検査にも対応しております。事前に測定したBMI(Body Mass Index)や直近の健康診断の結果など予約時にお伝えいただけますと、診察がよりスムーズです。
また、絶食(最後の食事から8時間程度経過)の状態で来院頂ければ、初診時に脂質などの血液代謝検査や腹部超音波での内臓脂肪の評価も可能です。検査の結果や肥満度の程度に応じて、合併するリスクの高い疾患の検査も提案させて頂きます。

より精密な検査として、24時間の血糖値を持続的に測定する「CGM」という検査もご用意しております。
腹部や腕にセンサーを装着し、普段通りの生活を送りながら血糖値を測定できます。
(CGM検査は血糖が不安定で治療の見直しが必要な方に行っております。)

お一人おひとりに合わせて
オーダーメイドのメタボ治療をご提案

お一人おひとりに合わせてオーダーメイドのメタボ治療をご提案させて頂きます。
まずは生活習慣の状況を詳しく聴取し、体格や日常生活で活動量から判断した、適切な食事療法や運動療法を提案させて頂きます。皆様に画一的に提案するということはいたしません。
また生活習慣の改善だけでは不十分で、合併する病気の治療が早急に必要な方(高度の糖尿病の方など)では、適切な薬物療法の選択と治療提案をさせて頂きます。
患者様の現在の生活の状況、過去の失敗経験などを把握した上で、お一人おひとりに合った治療を提案します。

医師・看護師・管理栄養士・薬剤師の
チーム医療で患者さまをサポート

医師・看護師・管理栄養士・薬剤師のチーム医療で患者様をサポートいたします。
医師を中心にチーム医療で取り組むことで、より包括的な治療、細やかなアドバイスが可能になります。
あなたの健康をチーム全員で見守り、応援しております。

メタボ外来 Q&A

メタボの基準は?

肥満の判定には、BMI(Body Mass Index)という数値を用います。
計算の仕方は、それほど難しくなく、BMI=体重(㎏)÷〔身長(m)×身長(m)〕の式で算出します。
日本ではBMIが25以上で肥満となります。

判定 BMI
低体重 18.5未満
普通体重 18.5以上 25未満
肥満 1 度 25以上 30未満
肥満 2 度 30以上 35未満
肥満 3 度 35以上 40未満
肥満 4 度 40以上

メタボリックシンドロームの発症の基になるのは、肥満のなかでも内臓脂肪型肥満、つまりおなかの中の脂肪量が重要であり、肥満と判定された方の内臓脂肪量を評価する必要があります。正確に内臓脂肪量を測定するには、CT検査が必要になりますが、皆さんが簡便に評価できるようにウエスト周囲の長さの測定が奨められています。
成人では、男性85cm、女性90cm以上が内臓脂肪型肥満の目安とされており、測定の仕方にもちょっとしたコツがあります。その他、体重計についたインピーダンス測定法や腹部超音波装置を利用した測定法など、総合的に評価することが大切ですので、ぜひご相談ください。

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メタボ・肥満の原因は?

肥満の原因には、食べ過ぎ、飲み過ぎ、甘いものや脂っこい料理の偏食、早食い、噛まない、運動不足、睡眠不足、喫煙などの生活習慣が大きく影響しております。頻度はまれですが、ホルモン異常や遺伝性の病気、服用中の薬剤の影響で、生活習慣と関係なく肥満を起こしていることもあります(二次性肥満といいます)ので、診察時に詳しく問診を行い、必要時には検査を追加させて頂きます。

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メタボ・肥満ではどんな病気が起こりやすい?

2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症・痛風、心筋梗塞・狭心症、脳梗塞、睡眠時無呼吸症候群、脂肪肝、月経異常、膝・下肢の怪我や腰痛、蛋白尿や腎機能の低下などが肥満に起因する疾患といわれています。
肥満でお悩みの方の多くは、外見上のことに目がいきがちですが、健康な生活をおくるうえで、これらの疾患のリスクを高めることもご理解ください。ただ言い換えると、肥満を解消することで、これらの疾患を予防・改善することが可能です。

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肥満と関連のある生活習慣病とは?

肥満に起因する疾患の中でも、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症は生活習慣病(重複するとメタボリックシンドローム)として特に重要視されています。普段は全くの無症状ですが、ある日突然に血管が詰まってしまうと、脳梗塞(手足のマヒ、呂律困難など)、心筋梗塞、狭心症(胸痛、不整脈、血圧低下など)、下肢閉塞性動脈硬化症(歩行時の足の痛みなど)など様々な症状が出現します。また糖尿病などでは、網膜症(目)、腎症(腎臓)、神経障害などの合併症が生じやすく、失明や、慢性腎不全からの維持透析に至ることもあります。最近の報告では、糖尿病があると、糖尿病が無い場合に比べてがんに1.19倍なりやすく、特に消化器がんが明らかに増加するといわれています(肝臓がんは1.97倍、膵臓がんは1.85倍、大腸がんは1.40倍も増加します)。糖尿病をお持ちの患者さまの死因の1位は、悪性腫瘍(がん)であり、血糖値の管理に加えて、がんsの発生を念頭においた定期的な検査が望まれます。当院は生活習慣病と消化器内科の専門医として、地域の患者さまに適切な診断・治療・検査を提案していく所存です。

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どのような検査をされますか?

メタボ外来では、身長、体重、腹囲、体脂肪量の測定のほか、血液検査、レントゲン検査心電図検査、超音波検査、血管年齢検査などを行います。診察をさせていただいた上で、患者様の状態に合わせて必要な検査を受けていただきます(全員が上記すべての検査を行うということではございません)。なお、健康診断や人間ドック等の検査結果がございましたらご持参ください。スムーズに治療をご案内できます。血液検査は、糖尿病などの生活習慣病のリスクを把握するとともに、その方に適した肥満治療を知るために必要になります。

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治療にはどんな方法がありますか?

メタボ外来での治療は、まずは食事療法と運動療法を基本とします。これだけでもきっちり実践頂ければ、肥満・生活習慣病を改善することも可能です。
病状がすすんで重い方、生活習慣の改善を十分に行うのが難しい方は、必要に応じて薬物療法を加えます。

食事療法

食事療法現在のお身体の状態、ライフスタイルを考慮した、無理のない食事療法を行っていきます。1日にとって頂くエネルギー量(カロリー)の目安と食事内容のバランスを計算し、説明させて頂きます。特定の食品を食べてはいけないというわけではなく、バランスを大切にすることで、続けやすいものになっています。医師、管理栄養士などが協力して、医学・管理栄養学に基づいた具体的なメニュー・食べ方、代替可能な補助食品などを提案します。毎日の食事の管理・記録などのアドバイスもさせて頂きますので、ご安心ください。

運動療法

現在の体重と現在の運動習慣やこれまでの運動経験、お住まいの環境などを考慮して、続けやすい運動をご提案します。モチベーションを保ちながら、また楽しみながら運動を継続することが大切です。

薬物療法(内服・GLP-1・SGLT2阻害薬)

薬物療法では、メタボの状態に合併した糖尿病、高血圧、脂質異常症の程度に応じて、合ったお薬を処方します。当院では、糖尿病に対する薬物療法として、体重をできるだけ増加させない治療薬として、メトフォルミン製剤を第一選択とする他、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬をご用意しております。

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薬物療法について

SGLT2阻害薬

SGLT2阻害薬とは尿への糖分の排泄を促進するお薬です。そのままであれば身体に吸収される糖分が排出されるため、カロリーを抑えることができます。最近では、糖尿病の治療だけでなく、脂肪肝や腎機能、心不全の改善作用も報告されており、メタボの合併症が多い方には大変有効な薬です。当院の肥満外来は保険適用です。


GLP-1受容体作動薬

GLP-1とは小腸で分泌されるホルモンの1つであり、インスリンの分泌を促進する働きを持ちます。
また、食欲中枢への働きかけにより、食欲の抑制、満腹感の維持といった効果も期待できます。


当院では健康保険が適用される治療にのみ処方しております。

近年、自費診療での肥満外来・ダイエット外来を行っているクリニックが増えています。 きちんと問診、診察もせず、オンラインで薬剤を処方する医療は、患者さまの安全と健康の改善という本来の目的からかけ離れたものと当院では考えております。メタボ(肥満)は、生活習慣病とともに適切に改善するべきものとし、健康保険が適用される治療のみを行っています。医学的・栄養学的に正しい治療で健康を取り戻し、それに付随して美容面で嬉しい効果を得ていただければ、と考えています。すぐに痩せる・何の努力もせずに痩せる、ということはありませんが、無理なく・長続きする食事療法・運動療法を提案して参りますので、どうぞお気軽にご相談ください。